あみ&たた バタバタ米国日記

医者夫婦で、夫たたは研究留学、妻あみは慣れない主婦業。いろんなことが起こる米国生活をつづります。

アメリカの牛角に行った → いろんな意味で楽しかったよ!(・∀・)

薄切り肉が恋しい…

 米国で暮らしはじめて分かったのが、こっちの人は薄切り肉を食べる習慣がない、ということ。

一般的なスーパーではかたまり肉orひき肉の2択で、薄切り肉がほしければアジアンスーパーに行くしかありません。そして、たいていのアジアンスーパーは品物の回転が悪そうで、生鮮食品を買うのは躊躇します。

 

 ということで、すき焼き・しゃぶしゃぶ・焼き肉にできそうな肉はおろか、豚コマ・牛コマも手に入らない生活をしています。日本のおかずで肉入りのやつって、だいたい薄切りだった気がするなぁ…薄切り肉をたっぷり入れたカレーも好きだったなぁ…と、失われてはじめてわかる、薄切り肉のありがたさ。ああ、恋しい。

 

 フィラデルフィアには”cheese steak”という薄切り肉とチーズをパンにはさんだサンドイッチがあるのですが、あれは外で食べるものなのか、家庭で作れるように薄切り肉が売られているわけではないようです。

 

 一縷の望みをかけてcheese steakやさんで「その薄切り肉はどこで買えるのか?」と聞いたところ、「オゥ、これは店の奥のミートスライサーで薄切りにしているのである」と答えられてガッカリしました。かたまり肉をわざわざ薄切りにするなんてもったいない気がしますが、これが普通のようです。

 

 と、薄切り肉への片想いをこじらせていたところ、アメリカ南部で大学院生をされている方のブログで、アメリカにも牛角があることを教えてもらいました。


アメリカの牛角に行ってきた - ノンアメリカニゼーション。

 

 調べてみたら、ウチから行けるところにも1店舗あった! 行く行く行く〜! ぜったい行く〜!

 

牛角USAに来たよ〜!

 というわけで、やっと寒さが和らいできた週末に、ダンナと博物館デートをして、そのあと牛角になだれこむこととあいなりました。

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じゃじゃ〜ん!

ジャパニーズBBQ、という表現にクスっと笑いつつ、いざ入店です。

日曜の夕方で家族連れが多く、店内はめっちゃ混んでました。

 

席に案内する係の人が何やら叫んでいるのでよくよく聞いてみると、

「オキャクサマノ〜 ゴアンナイデ〜ス」と言ってるみたい。

こんな長いセリフ、いっぱい練習したんだろうなぁ、とおかしくなりました。

 

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見慣れた無煙ロースター。これがこんなに郷愁を誘うアイテムだとは知らなかったよ。

ここはジャパンだ。テンションがガンガン上がっていきます。

 

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アラカルトのメニュー。割と良心的なお値段だと思いました。

 

謎のコース+αを頼むことに

 「お肉大好きなあなたに!」2人向けコース60ドル也、 というのがあったので、それをチョイス。

 

 この際いろいろ食べたいので、Spicy Tuna Volcanoという謎の前菜、牛たんネギだれ、日本式ポークソーセージ、キノコのホイル焼き、なども頼みました。

 

 おそらく日本の牛角にはないであろう、「揚げベーコン」なるサイドメニューも。それ、油まみれですやん。。

 

 で、このコースがツッコミどころ満載だったので紹介します。

前菜に枝豆。これはいいとして、

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スプーンで食する味噌汁(わかめ&豆腐)。

洋食だとスープを先に出すけど、味噌汁はそういう役割じゃないんだよなぁ。
でもこれは、こちらの日本食レストランではよくあることです(;・∀・)

運ぶ途中にこぼしちゃうらしく、わかめがデロ〜ンとはみでてますw おいw

おわんにつっこまれているのは、朝鮮人参の柄がついた韓国スプーンですw

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味噌汁とともにごはんを出したかったのか、それともコメは野菜だから前菜扱いなのか、

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石焼きsukiyakiビビンバも前菜扱い(゜o゜; オゥ…異文化体験ネ

 

で、おにく♡ 

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焼き肉だぁぁぁあああ〜!! 感涙です。

脂が落ちて炎が上がるのも楽しい。焼き網もこまめに変えてくれます。いいね!

 

が、しかし。

 米国生活、山あれば谷あり。やはりここにも落とし穴がありました。

牛タンが〜来ない〜  謎のSpicy Tuna Volcanoが〜来ない〜

お肉の追加は来たけど〜セットの焼き野菜が来ない〜

ダンナのビールは来たけど〜わたしのカルピスソーダ割りが来ない〜

 

 店じゅうが大混乱してて、General Managerの名札をつけた人までバタバタ働いてるのに、ウェイターさんも厨房に念押ししてくれてるのに、オーダーが通りません。

 

 お店的に前菜扱いだったVolcanoが、入店後2時間くらいで来ました(写真撮り忘れました。。)

焼きおにぎりにネギトロをぶっかけたもので、めっちゃおいしそう!

…だったけど、ナマモノ&マグロ = 妊婦は食べちゃいけないので、ダンナが独り占めするのを指をくわえて見てました、ぐすん。おいしかったらしいです、ぐすんぐすん。

 

 結局、お肉をひと通り食べ終えた後に、焼き野菜とキノコのホイル焼きが来ました。何この尻すぼみ感www 

 でも、これでプリプリしているようでは米国で生き残っていけないので、あはは〜と流すことにしました。スルー能力検定の抜き打ちテストみたいなもんです。

 

そろそろ〆に…

 久しぶりの焼き肉で食べすぎてお腹いっぱいだけど、ラーメンとデザートも食べたいよね!ということで、抹茶ミルクレープとねぎラーメンを頼むことに。 

 しかし、待てど暮らせどミルクレープもラーメンも来ない。ウェイターさんも「今日は混乱しててゴメンナサイネ」と困り顔。待ちくたびれた頃、先ほどからパタパタ働いていたGeneral Managerの方が、テーブルに来られました。

曰く、「ほんとうにゴメンナサイ。ミルクレープ、今日は売り切れなんです」 Oh…

「次回来られたときに、無料でサービスしますネ」 Oh…? ありがとうございます。

代わりにマシュマロをあぶってチョコと一緒にビスケットではさんで食べる、S'moreというのを頼みました。

 

 さてここで、だんだん嫌な予感がしてきますね。

まだ来ないラーメン。新たに頼んだデザート。どっちが先に来るのか。 ラーメンのあとにデザートにしたいんだけどなぁ。

 

→→ やっぱり先にデザートが キタ━(゚∀゚)━! 

 人生の難易度、高いっす。

 

 デザート後に何度目かわからなくなった催促をへて届いたラーメンは、素直で懐かしい味がしました。

ここでも朝鮮人参柄の韓国スプーンが登場www れんげ使おうよwww

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  ツッコミどころ満載でいろいろとおかしかったですが、美味しかったので良し。

今度は混んでなさそうな平日に行こう(・∀・) ←こりずに再チャレンジ予定

 

米国在住のみなさま、意外と近くにジャパニーズBBQがあるかもしれませんよ、薄切り肉が恋しくなったころにいかがですか?


Gyu-Kaku Japanese BBQ

 

 

あ、そういえば、結局 牛タンは来なかったのでした。請求もされてなかったからまあいいか、次回また頼もう(;・∀・)

ミニ記事: ひな祭りの超簡易版をやったよ!

 オットとふたり暮らしで、ベビーはまだ性別が分からないので、ひな祭りを祝う必要はない…のですが、異国にいると祖国が恋しくなるのでちょっとだけひな祭りぽいことをやってみました。

 

 日本から持ってきたちりめん細工セットをごそごそ出してきて、ちまちま作って、完成↓

 菱餅に乗っかってるのはダンナのアイディアです(*´ω`*)

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作るにあたって参考にしたのが、「布あそぼ」「mimiの手作り屋さん」です。

はじめてつるし雛を作ったにしては上出来、と満足しております(・∀・)

米国は編み物天国だった

米国は編みもの天国

 布地やお裁縫関係の細々としたものは日本と比べてやや安い程度なのですが、毛糸は段違いに安いです。日本より寒い地域が多いからなのかしらん。米国のハンドクラフトと言えばキルト!と思っていましたが、どうも編みもののほうがポピュラーな印象です。

 

 編んだものを寄付するのも盛んなようで、

手作り支援サイトが寄付先リンク集を提供していたり、


Giving Back: Ways to Knit and Crochet for Charity

 

米軍兵士向けに帽子やスカーフを寄付するプロジェクトもあったりします。

Scarf, Hat, Cool-Tie Project Details: Materials, Size, Patterns | Operation Gratitude Blog

 

私たちの住むアパートにも編みものクラブがあって、近くのがんセンターの子どもに寄付する帽子やブランケットを作っています。

 

毛糸もボリューム勝負

 何かとボリュームで勝負する米国ですが、毛糸もボリュームで攻めてきます。

日本だと、洗濯不可な細めの糸が主流で、毛糸ひと玉で50−100m、300−600円くらいのが多いかと思います。

こちらでは、日本の極太相当の太い糸・洗濯可能がほとんどで、ひと玉200-300m、4−6ドルがふつう。セールで半値近くまで安くなっていることもしばしばです。

 

太い糸かつ長いので、毛糸ひと玉が巨大です。こんなかんじ↓

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これがお値ごろ毛糸の中ではポピュラーな、RedHeart社のSuperSaverシリーズです。

333m、4ドルくらいで、とにかくデカいです。 日本でよくある毛糸玉の4個分くらい。

 

別のメーカーからはさらに巨大な1ポンド巻も出ていて、1ポンド826ヤード= 454g、755m! 2Lペットボトルより大きいんじゃないかしらん。

 

量で勝負の安い毛糸なので手触りはややガサガサですが、小物を作る分には問題なし。

もう少し手触りのいいものにグレードアップしても234mで5ドルくらいなので、日本の半額くらいです。

 

小売店では、メーカー数社からそれぞれ数銘柄を選んでドーンと多色展開で並べるという売りかたをしていて、巨大な毛糸玉が120色展開で店内に山積みになっている様子は壮観です。天井まで積まれてて、脚立が近くにおいてあったりします。(← 地震の心配がない国ならではのディスプレイだな、とちょっとうらやましい)

 

毛糸専門店では手触りが良くて繊細な色で高いのも売ってますが、ふつうの総合手芸店で売られているのは上記のようなのが主流みたいです。セーターやブランケットなどの大物を作る方にはうれしいですね。

 

編み棒or編み針とハサミ程度で気軽に始められるので、編みもの未体験の方も米国に来たら編みものにトライされてはいかがでしょう。

医者が米国で妊婦になった【2】初回妊婦健診の予約の巻

家庭用の妊反キット陽性を確認→次のステップは病院の予約!

 日本だとみなさん何週くらいで受診されるのでしょうか、胎児心拍が確認できる可能性が低い週数でも待ちきれずにとりあえず受診しちゃいそうな気がします(自分なら、さすがに3週では行かなくても5週くらいで受診してしまいそう…医者のくせに笑)。

 

 米国では、8週まで初回妊婦健診の予約を受けない病院が多いそうです。5週・6週で胎児心拍が確認できなくて再診になると、手間暇とカネがかかるからでしょうか*1。生理予定日を過ぎてからだいたい4週間、もうつわりも始まっている頃です。経産婦さんはともかく、初産婦さんは不安だろうなぁ(もちろん、わたしも不安w)。

 

 私たちの住んでいるところでは、産科のある大きな病院は1箇所。産科を標榜するクリニックもあったけれど、緊急時に即座に帝王切開できないところはとても不安でかかれません。妊娠出産は安全第一。というわけで、病院選びは一瞬で終了しました。

 

いざ電話ッ

 ネットでみたところ、新患の予約受付は電話のみでした。英語の電話は苦手なので、手元にメモを用意して、保険の書類を出して、エアコンもテレビも消して雑音が入らないようにして、いざプルプルプル。つながった! 無駄に心拍数が上がります。何度かけても電話は緊張します。

 

 初回妊婦健診の予約をしたい旨を伝えると、

氏名・生年月日・住所・電話番号を聞かれ(これは日本でも同じ)、

既婚か未婚か聞かれ(未婚ならソーシャルワーカーに紹介されるのでしょうか)、

社会保障番号を聞かれ(まだもらってないのでナシと答えて)、

保険会社の名前とタイプと保険会社のIDを聞かれ(このへんはアメリカって感じ)、

保険会社に照会しているのかしばし保留タイム*2があり、

最終月経開始日を聞かれ、

何月何日の何時にドクター◯◯でどお?と打診されてOKと答え、

じゃあパケットを送るからね、なにか疑問があれば電話してね、と言われ、

ドキドキの予約電話はごくあっさりと事務的に終了したのでした。

 

そして待つ。待つ。待つ。

 数日後に届いたパケットは「おめでとうございます!」的なカラーパンフレットが入っているのかと思いきや、コピーを繰り返して印刷がガサガサになった問診票と、個人情報関係の同意書がペロンと入っているだけでした。

 

 妊反陽性から受診まで1ヶ月以上あったので、正常妊娠なのか気をもみながら延々と待つことになりました。

 

 医者になってからは何かあれば自分の勤務先を受診していたので、普段から知ってて性格も腕も分かっている医師にばかり診てもらっていました。知り合いじゃない医師にかかること自体がすごく久しぶり。ドキドキです。

 

 おまけに方向オンチなので、院内の行くべき場所にたどりつけるかどうかが最初の関門(;・∀・) 病院ってどこに何があるか分かりにくいですよねー。

 

 

※なお、このシリーズ記事は妊娠初期に書きためたものを中期になってからアップしています。

*1:初診が8週以降だと、子宮外妊娠の早期発見・破裂前治療のチャンスを逃している気はします

*2:保険によって、カバーされる病院/されない病院があったり、カバーしてても自己負担額が違ったり、といろいろなのです

謎食材トライの巻 その4 「タイのおだし」で煮物にチャレンジ ★★★★☆

 謎食材にチャレンジする習性のある夫たたが今回発見したのは、”Thai Culinary Stock”の紙パック。

「ねーねー、これ買ってみよう、なんかおいしそうじゃない? (・∀・)」だそうです。

 

そもそもStockとは何ぞや

なになにstock、なになにbrothというのは日本のだし汁に相当するもので、ビーフ、チキンが主流で、シーフードやベジタブルも売ってます。缶入り、紙パック入りがあって、各メーカーがいろんな種類を出しています。

 

かつお節やしいたけから手軽にとれる和のだしと違って、鶏ガラや牛骨から作る洋のだしは手間ひまがかかるので、既成品が出回っているということでしょうか。和のだしと同じく、スープや煮込み料理のベースとして使うようです。

 

stockとbrothの違いは本来はいろいろあるようなのですが、今では混同されて結局ほぼ同じ意味で使われているそうです。


What's the Difference Between Stock and Broth? — Word of Mouth | The Kitchn

 

成分表示と原材料から味を想像する

 さて、この”Thai Culinary Stock”、なんとなく味の想像がつくようなつかないような。

タイ料理って言ってもいろんな味つけがあるから、予想外の味の可能性もあります。

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そんなとき参考になるのが、裏の成分表示。

  serving size  = 1人前の量

  servings per container  = 1パックに何人前はいっているか

  sodium  = ナトリウム量(ナトリウム量× 2.5 ÷ 1000 =食塩換算量)

なので、約1Lで塩4.7g相当。

味噌汁やコンソメスープがだいたい1Lで塩7gなので、まあまあ薄塩と言えそうです。

糖分は約8g/Lなので、甘みはほとんどなし。

  

このテクニックはおすすめで、缶詰スープの塩分を比べたり、ヨーグルトの糖分を比べたりして自分の好みの味のブランドを探すのに役立ちます。

 

 

で、原材料をみると、白ワイン、香味野菜、辛いの、酸っぱいの、スパイス、ふむふむ。

肉や魚介類のエキスは入ってない。おそらく、トムヤムクンみたいな酸っぱ辛くてうまい何かであろう、と言えそうです。

 

いざ開封→ む?

 味の予想がついて安心して買って、帰宅。

開封してなめてみると、む? おいしいけど、思ってたより味がうすい。

このまま浮き身をを足してスープにするならいいけど、煮込み料理に使ったら味が足りない気がするなぁ。まあ、いいか。

 

 野菜とお肉を次々入れて、煮込んで、火が通ったところで味見。やっぱり、うすい。

結局、唐辛子やライムジュースを足して、タイっぽい煮込み料理の完成。

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おいしかったけど、最後に味の再調整が要るのがいまいちでした。

濃縮スープか、いっそ顆粒のほうが使いやすいと思います。

米国人はstockをどう使いこなしているのかしらん。

医者が米国で妊婦になった【1】 妊反陽性の巻

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本格始動

 こちらに来てやっとダンナと同居できたので、妊活が本格始動しました。

毎日基礎体温を測って、1サイクル目は高温期が続かなくてがっかりして、2サイクル目でおお?高温が続いてる!

 

 待ちきれなかったので、生理予定日+1日で妊娠反応検査をやっちゃいました*1(ほんとは生理予定日+1週間で調べるのがメーカー推奨)。

 

線がデターーっ

1分でうっすら線が見えてきて、規定の2分で明らかに線が!、妊反陽性だ、3週4日だ、わーい!!

 

 と一瞬テンションは上がったものの、そこは人生の裏と底と谷を知ってしまった医者の哀しき性。

 正常妊娠も超初期流産も子宮外妊娠も胞状奇胎も、この時期はぜんぶ妊反陽性となってしまうのを思いだしました。仮に正常妊娠でも、これからいろんなトラブルが起こりえます。生きて産まれてこられなかった赤ちゃんも知っています。瀕死の目に遭った妊婦さんも、亡くなってしまった妊婦さんも診ました。みんな、自分がそうなるとは思っていなかったはず。

 

 確率からすると順調な妊娠・出産が多いことを頭では分かってても、産婦人科以外の医者は正常妊娠・分娩をあまり診ない・知らない、のが現実。特に、私がやってた救急科や麻酔科が関わる妊婦さんはたいてい大変なことになってるので、お産は命がけなのを肌で知っています。こわいよぉ・・・望んでいた妊娠といえど、脳内が100%ハッピーというわけにはいかないのですね。

 

憧れていたドラマのようなシーンはいずこへ

 ダンナは私に輪をかけて冷静、というかどう反応していいか分からなかったらしくて、早朝で寝ぼけてたのもあって「ん」の一言のみ。おいっ!

 ふたりで抱き合って「やったー!」と喜びあう、ドラマのようなシーンは医者夫婦には期待できないのでした。分かってたけどやっぱり一度やってみたかったなぁ、感動の抱擁。

 

シリーズ記事にしまーす

 こんなかんじで、日本人医師が米国で妊婦になって感じたこと、考えたことをお送りいたします。医療のプロといえど、初妊娠はわからないことだらけ。ましてやここは異国の地。ドキドキしますが違いを楽しむ余裕をもっていきたいと思います。

 

 なお、このシリーズはリアルタイムではなく、妊娠初期に書きためたものを中期になってから徐々にアップしております。

 

 今回のトップの絵*2は、ダンナたたが描いてくれました(*´ω`*) ありがとうっ

 

 

*1:医療系学生のための補足: これは、妊娠超初期において、妊反が感度はともかく特異度が高い検査だから成りたつことです。

つまり、妊娠しているかも・していないかも、という人で調べた場合、妊反陽性ならほぼ確実に何らかの形の妊娠が成立していると言えるけど、妊反陰性は妊娠してない場合・妊娠してるけど検査が拾えていない場合のいずれもありうる、ということです。

かえって分かりにくくなったかしら、ゴメンナサイ

*2:お互いの両親とダンナ弟にこの絵付きのカードを送ったのですが、we are expecting = あかんぼができました、と分かってくれたのはダンナ弟のみでした。もっとストレートな表現にすべきだったかな(;・∀・)

アメフトの全米決勝戦”SuperBowl”でアメフト初観戦(*´ω`*)

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                                    ↑www.sportbet.comより拝借

 スポーツ音痴の、ルール知らずによる、アメフト初心者のための観戦レポートをお送りします。初観戦だったのにとてもおもしろかったので、今まで観たことのなかった方にもぜひオススメ!

アメフトファンの方は、もっと本格的なブログをご参照くださいませ(;・∀・)

 

アメフトの全米決勝戦があるらしい

 ここのところ「”Game Day”にはこれを食べるべし」という広告をやたらと見かけるので調べてみたら、アメフトの全米決勝戦”SuperBowl”のことなんですね。テレビを見ながらつまめる料理がおすすめされていました。感謝祭に次いで、食糧が大量消費される日なのだそうです。【参照記事: アメリカの感謝祭で食いだおれ

 

 試合は正味60分ですが、プレー中断・CM・ハーフタイムショーで計3時間くらいあるので、テレビの前で歓声上げたりヤジ飛ばしたりしながらずーっと食べてるだなきっと。

 

 さて、米国の4大プロスポーツと言えば、野球・アメフト・バスケ・アイスホッケー。中でも、アメフトはプロ・アマ(大学)ともに圧倒的な人気なのだとか。当地にもEaglesというチームがあって、チームグッズを身につけている人をよく見かけます。

 

 アメフトのルールもスター選手も知らなかったのですが、せっかくの機会なので観てみることにしました。しかし、ルールの予習をしてみたものの、なにやら複雑でわかりません。

 

 とりあえず、クォーターバックという人が偉いこと、ボールを敵陣側に進めたらいいらしいこと、線の向こうor鉄枠の中にボールを入れたら得点になるらしいことを理解して、いざ観戦。

 

 今シーズンの決勝戦出場チームは、東海岸マサチューセッツ州のNew England Patriotsと、西海岸ワシントン州のSeattle Seahawks。見事に東西対決です。

 

 Huffpostの記事によると、Patriotsはクォーターバックが司令塔となる伝統的スタイル、Seahawksはクォーターバックもチョロチョロ動く新時代スタイル、なのだそうです。ふむふむ。

 

莫大なカネが動く全米最大のスポーツイベント

 スーパーボウルは巨額のゼニが動くことでも有名なようで、米国テレビ視聴率が20年以上連続で40%以上キープ(!!)と、ぶっちぎりのトップ。世界200か国・地域に配信、とか放映権がらみだけで目が回ります。

 

 CM枠も超高額で、30秒で380万ドル、およそ4億円ッ!! テレビ局への広告収入は2億2000ドルを越えるのだとか。げげげ。

 

 観戦チケットに至っては、チームやスポンサーに割りあててそこからいろんなルートを通って行き渡るのですが、再販価格の平均が3300ドル、一般人の月収なみです。すべてのチケットをオークション販売にしたら、とんでもないことになりそうです。

 

 出てくる金額がどれも桁違い。いやはやなんとも。

 

そして選手入場・キックオフ

 今シーズンの放映権はNBCにあるらしいので、チャンネル10にセット。

選手入場、国歌斉唱、コイントスに続いていよいよキックオフ。

ちなみにこの国歌斉唱中に、アフガニスタン駐在の米兵の画像がちらっと写ったり、出場チーム本拠地のイメージ映像が出たりして、なんともアメリカンな構成でした。

 

 さて試合を観ているうちにわたくしが理解したところによると、

・攻撃の番と守備の番がある

・両チームが2列に整列してプレー開始(そうでない場合もある)

・攻撃側の列の真ん中の選手が、後方に控えるクォーターバックにパスする

・攻撃側のクォーターバックが味方にパスする or 自分でボールを持って走る

・パスをつないで or ボールを持ったまま走って、なるべくゴール近くに持っていく

・この間、いろんな条件でゲームが一時停止になり整列しなおし→プレー再開になる

・4プレーの間にボールを10ヤード(≒ 9m)進められたら、もう4プレーできる

・ボールを持ったまま敵の陣地に走る or 敵の陣地でパスを受け取ったら、得点(タッチダウン)

・タッチダウンしたら、もう1チャンス。ボールを蹴って鉄枠の中に入ったらエクストラポイント

・4プレーの間に10ヤードが達成できないor得点できたら、攻守交代

が基本ルールのようです。

 

 サッカーにちょっと似ているけれど、攻守がはっきりしていて、かつプレーの一時停止が多い感じです。1プレーが数秒〜数十秒くらいで、超頻繁に仕切りなおしが行われます。

 仕切りなおし中ににリプレイを流したり解説が入ったりするので、テレビ放送向きかつ初心者にも優しいと感じました。CMを間に入れやすいという運営側のメリットもありそうです。

 

とりあえず、にわかPatriotsファンに

 どっちのチームも知らないので、最初に得点したチームのにわかファンになることにしました。結果、東海岸の伝統的プレースタイルのPatriotsを応援することに。

 

 たしかに、Patriotsのクォーターバックの存在感は半端じゃなく、ザ・スター、俺様についてこい、などの形容詞がぴったり。ロングパスが決まったときのカッコよさは格別です。

 対して、相手チームは誰がクォーターバックだったかすら印象に残らないほどフラットなチーム構成でした。

 

とにかくド派手にやりたい放題なハーフタイムショー

 Patriotsの先制点で始まって、同点→再リード→同点、で迎えたハーフタイム。

以前、マイケル・ジャクソンが登場してしばらく無動無言だった伝説のショーもこのスーパーボウルのハーフタイムショーでした。他にも、いろんなビッグスターが毎年登場しています。

 

 今回はペプシ提供でKaty Perryのショー。

ゴールドのライオンに乗って登場して、衣装の早替えをして、舞台セットを1曲ごとに変えて、途中から宙に吊るされて…と、とにかくド派手。なんか見たことあるなぁと思ったら、紅白歌合戦を100倍派手にするとこんな感じになりそうです。予算使いたい放題w

 

 歌手本人には交通費・宿泊費などの実費支給のみでギャラが払われないのが通例だそうで、それだけ本人にとっても名誉なことで宣伝にもなる、とみなされているようです。

 

いよいよ後半戦…あわわ…キターっ

 同点で折り返したと思ったら、あっというまに逆転されて10点差をつけられてしまいました。

あと数分しかないよ、このままズルズル負けるのかなと思っていたら、最終8分、最終2分の時点で追加得点して最後は4点差で勝利ーーーっ!

 

 細かな作戦の機微やプレーのうまさまでは分からないものの、残り数分でもじゅうぶん逆転のチャンスがある、というか、逆転できるように細かくルールが設計されているのが分かってとても楽しめました。

 

 全米アメフトリーグNFLの公式ハイライト集だけでもおもしろいと思うので、ぜひ観てみてください。白ユニフォームの12番がTom Brady、Patriotsのクォーターバックで今年のMVPに輝いたスーパースターです。


Super Bowl XLIX: Patriots vs. Seahawks highlights - YouTube

 

というわけで、スポーツ音痴のルール知らずでも楽しめたアメフト、超おもしろかったですよ(*´ω`*)

はじめはプレーが細切れなのが違和感あると思いますが、リプレイを観ながら解説をきいてるうちに慣れてくると思います。ぜひトライしてみてください。