海外引越しと国内引越しはけっこう違ったよ の巻
日本から送った引越し荷物がやっと届きました。
太平洋を越えて北アメリカ大陸を横断して、2ヶ月の旅でした、おつかれさま(パナマ海峡を越えてアメリカ東海岸に来るのかと思っていたら、違うそうです)。
国内引越しとはちょこちょこ違うところがあったので、備忘録がわりに。
引越しやさんを選ぶ
国内引越しだといろいろ業者があって目移りしますが、海外引越しだと事実上、日通かヤマトの2択のようです(ほかにもあったらごめんなさい)。
うちは、ダンナのボスの「日通にしなさい」の一言で決定。
同時に国内荷物の移動も頼んで、ちょっと安くしてもらいました。
国内の複数箇所に荷物を移動させたり、トランクルームを借りたりされる方は、日通とヤマトで使い勝手や料金を見比べたほうが良いと思います。
引越しのスケジュール
米国行きの引越しで気をつけなきゃいけないのが、
ビザ発給の目処がたたないと搬出日の予約すらできない
ということ。
ビザがおりていない、つまり米国に長期滞在できる許可がないうちに米国内に荷物を入れられない仕組みのようで、日通側ではどうしようもできないそうです。
私達は渡米3週間前に書類がそろって、渡米2週間前にビザ面接、と超ギリギリ日程だったので、搬出は渡米1週間前とバタバタでした。
搬出はできなくても、段ボール箱などの梱包資材は事前にもらえるので、ビザの手続きと平行して荷造りして、ビザ面接の数日後(ビザが手元にきているであろう頃)に搬出日の予約をするのがよいと思います。
なお、私達は2人世帯で比較的荷物が少なかったので
1) 現地ですぐ要る荷物は機内持ち込み+受託手荷物
2)上記で足りない分は現地調達(IKEAに感謝)
3)待てる荷物は船便で
の3段構えにしましたが、お子さんがいる世帯など、現地ですぐ要る荷物が多い方は 4)航空便荷物 の4段構えが要るかと思います。
荷造りのコツ
私達は日通のセルフパック・コンビプランを利用しました。
5箱から1箱刻みの料金設定で、最大15箱。
日本での梱包、現地での開梱は自分たちで、輸送・通関を日通がやってくれます。
地域限定なのですが、日本人が多く留学・駐在する都市はだいたいカバーされているように思います。
で、この15箱をどういう構成にするかが悩みどころなのですが、日通の用意してくれる箱のうち、M箱とL箱を基本として、紙ものや食器など重たいものが多いならM箱を多めに、服などかさばるものが多いならL箱を多めにすると良いと思います。
また、新品家電は米国輸入関税の対象になりうるそうなので、箱から出して段ボール箱に無造作に詰めなおすという偽装工作が要ります。私はミシンだけもともとの箱のままにして、あとはぜんぶ詰めなおししました。
1箱30kgまでなので、M箱といえど紙ものだけを詰めるとすぐに重量オーバーします。
M箱の底に本や書類を敷いて、その上に服など軽いものを詰めるのがコツだとか。
炊飯器などの小型家電はタオルで包んで養生テープでとめて、プチプチでさらに梱包してM箱へ。
コートなど、かさばるけど軽いものは圧縮袋で小さくしてL箱へ。
ほんとうは中身の種類別に詰めたほうが現地開梱が楽なのですが、そうは言ってられない15箱×30kgしばりなので、コーヒーメーカーの横に丸めたTシャツが入ってるカオスな光景になりました。
なお、段ボール箱の組み立ては、ガムテープをI字貼りじゃなくてH貼りがいいようです(リンク先はイチミヤ引越しセンターさん)。長時間の搬送なので水とか埃の侵入リスクが高いからでしょうか。
国内の引越しと違い、日通が回収したあと、箱を組みあげてさらに外側を梱包して一塊にして輸送するようです。その過程で横向きになる箱もあるので、緩衝材を使って段ボールをギチギチに詰めて、荷物がずれないようにするのがコツだそうです。
ちなみにこのL箱は航空機受託手荷物(カウンターで預ける荷物)の最大許容サイズでもあるので、私達は1人あたりスーツケース1個とL箱1個の計2個預けました*1。荷物を1個多く預けられるANAスーパーフライヤーカードに感謝。
保険と内容品リストのこと
国内引越しより破損・紛失のリスクが高いので、保険は必須です。
おおむね、破損リスクが低く安全に運べる順としては
1)機内持ち込み手荷物
2)船便
3)航空機受託手荷物 ≒ 航空便
らしいです。たしかに、海外の空港ではたいていスーツケース放り投げてますもんね。
日通は保険が標準装備されていますので、よっぽど高額品でない限りこれで十分かと思います。
通関と保険の都合上、内容品のリストが要ります。
箱に1〜15のナンバーをうって、箱ごとに「炊飯器 40000円 1台、Tシャツ 1000円 10枚」などと日本語でリストを作って、搬出当日に日通さんに手渡し。
書き忘れが発生しがちなので、箱詰めしながら段ボール箱の側面にメモ書きして、箱を閉じるときにリスト用紙に転記するのがいいかもしれません。
私はトルコで奮発して買ってきたシルクの絨毯をリストに書き忘れていて、それを飛行機に乗ったあとに思いだして「うわぁぁぁぁ!」となりました。ぶじ着いたから良かったけれど。
現地に荷物が着いたあと通関作業があるわけですが、2014年時点の米国ではほぼ100%の確率で書類審査があるらしく、33.90ドルの追加料金が発生しました。
もし開梱検査や関税徴収があればもっと高いそうですが、これは運次第のようです。
荷物を搬入してくれた日通の方に小切手or現金で払うだけでよいので楽でした。
そんなやこんなやで、搬出日の決定から荷造り、受け取りまでいろいろと国内引越しと違ってとまどったので、これから行かれる皆様の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
*1:ダンボール箱を航空機受託手荷物にすると簡単に不正開梱できてしまうので、高価なものは入れられませんし治安の悪い国ではおすすめしません。でも最大サイズの軽量容器になるべく大量の荷物を詰められるという意味では最高の方法です