あみ&たた バタバタ米国日記

医者夫婦で、夫たたは研究留学、妻あみは慣れない主婦業。いろんなことが起こる米国生活をつづります。

医者が米国で妊婦になった【1】 妊反陽性の巻

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本格始動

 こちらに来てやっとダンナと同居できたので、妊活が本格始動しました。

毎日基礎体温を測って、1サイクル目は高温期が続かなくてがっかりして、2サイクル目でおお?高温が続いてる!

 

 待ちきれなかったので、生理予定日+1日で妊娠反応検査をやっちゃいました*1(ほんとは生理予定日+1週間で調べるのがメーカー推奨)。

 

線がデターーっ

1分でうっすら線が見えてきて、規定の2分で明らかに線が!、妊反陽性だ、3週4日だ、わーい!!

 

 と一瞬テンションは上がったものの、そこは人生の裏と底と谷を知ってしまった医者の哀しき性。

 正常妊娠も超初期流産も子宮外妊娠も胞状奇胎も、この時期はぜんぶ妊反陽性となってしまうのを思いだしました。仮に正常妊娠でも、これからいろんなトラブルが起こりえます。生きて産まれてこられなかった赤ちゃんも知っています。瀕死の目に遭った妊婦さんも、亡くなってしまった妊婦さんも診ました。みんな、自分がそうなるとは思っていなかったはず。

 

 確率からすると順調な妊娠・出産が多いことを頭では分かってても、産婦人科以外の医者は正常妊娠・分娩をあまり診ない・知らない、のが現実。特に、私がやってた救急科や麻酔科が関わる妊婦さんはたいてい大変なことになってるので、お産は命がけなのを肌で知っています。こわいよぉ・・・望んでいた妊娠といえど、脳内が100%ハッピーというわけにはいかないのですね。

 

憧れていたドラマのようなシーンはいずこへ

 ダンナは私に輪をかけて冷静、というかどう反応していいか分からなかったらしくて、早朝で寝ぼけてたのもあって「ん」の一言のみ。おいっ!

 ふたりで抱き合って「やったー!」と喜びあう、ドラマのようなシーンは医者夫婦には期待できないのでした。分かってたけどやっぱり一度やってみたかったなぁ、感動の抱擁。

 

シリーズ記事にしまーす

 こんなかんじで、日本人医師が米国で妊婦になって感じたこと、考えたことをお送りいたします。医療のプロといえど、初妊娠はわからないことだらけ。ましてやここは異国の地。ドキドキしますが違いを楽しむ余裕をもっていきたいと思います。

 

 なお、このシリーズはリアルタイムではなく、妊娠初期に書きためたものを中期になってから徐々にアップしております。

 

 今回のトップの絵*2は、ダンナたたが描いてくれました(*´ω`*) ありがとうっ

 

 

*1:医療系学生のための補足: これは、妊娠超初期において、妊反が感度はともかく特異度が高い検査だから成りたつことです。

つまり、妊娠しているかも・していないかも、という人で調べた場合、妊反陽性ならほぼ確実に何らかの形の妊娠が成立していると言えるけど、妊反陰性は妊娠してない場合・妊娠してるけど検査が拾えていない場合のいずれもありうる、ということです。

かえって分かりにくくなったかしら、ゴメンナサイ

*2:お互いの両親とダンナ弟にこの絵付きのカードを送ったのですが、we are expecting = あかんぼができました、と分かってくれたのはダンナ弟のみでした。もっとストレートな表現にすべきだったかな(;・∀・)